mixi日記、再考の時?

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久しぶりに更新します。今日、ふとしたことから以下のような記事を見つけました。

 

mixi、4月より利用規約を改定、「日記情報の使用権をミクシィに許諾」条項を追加 [nikkeibp.co.jp]

 

この記事によれば、mixiで日記をつけている人の日記本文をmixi側が「無償かつ非独占的に複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変」できるように、4月から利用規約を変更するようです。また併せて、「また利用者は同社に対し著作者人格権を行使しないとする条文も盛り込む」そうです。

 

前者であれば、まだ許せる・・かもしれません。(それにしたって、複製ならばともかく、「頒布」とか「改変」ってのは、どうなんでしょう。) しかし後者について。これは「自分の日記をどう公表するか、その仕方についての権利を放棄する」ということです。つまり、mixi側がユーザーの日記を営利・非営利、一部または全部、改変または非改変のいずれかを問わず、あらゆる場所で好きなように使えるようになる、ということです。

 

これは、今まで「マイミクにしか公開してない日記だから大胆に書いてもいいかな」などと思って書いていたことを、mixi側が自由に別のところで公表したとしても、文句は言えないということになってしまうのです。「友人まで公開」というのが事実上無意味になることも考えられます。

 

内輪を前提に書いた自分の日記が、世界のどこで使い回されているか分からない。

 

これは、とても受け入れがたいことです。

 

mixiは元来、クローズドなSNS(Social Networking Service)としては異例なほどヒットしました。今では、1000万人を越えるユーザーがいます。今回の規約改定(の動き)は、「多くのユーザーを囲い込んでマスを広げておいて、合法的に膨大な量のユーザーの日記をビジネス利用するための布石」と見ていいのではないでしょうか。あえて尖った言い方をすれば、日記という極めてプライバシー性の高いものを金儲けに利用するという発想はどうか、と思います。

 

私は前にも書いたことがありますが、ネットでつける日記というものは、自己表現の手段の一つ、と思っています。世界に向かって、「私はこういう風に生きています。こう考えています。」と言うことです。そのためには、法令遵守の姿勢と権利が保障された環境の両方が必要です。そのために、自前でプロバイダと契約してブログを維持している訳です。

 

mixi日記は、こうした観点から見ると、特に「ぶっちゃけた日記」を書く場としては、使わない方がいいように思います。mixi本社に利用された情報によって、プライバシーが侵害される可能性がありうるからです。

 

・・・

 

ネットを利用するには、注意深さが必要、と改めて思わされた今日でした。

 

[ 参考]   
mixi本体の新規約のページがありました。http://mixi.jp/rules_sample.pl   
で見ることができます。特に第18条が今回問題となっている部分です。

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