水道検針員のおばちゃんに学ぶ

日記・コラム・つぶやき
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今日はこの夏初めてと言ってもよい、過ごしやすい気温となりました。そんな午前中、自室で仕事をしていると「検針で~っす」の声が。 2ヶ月に1度訪れる、水道検針員のおばちゃんです。

つばの広い帽子に日よけシェードを付け、長袖の割烹着(のような制服・・か?)にゴム手袋という完全武装で訪れたおばちゃん。 手には、メーターの収められているボックスを開けるための60cmくらいの金属棒。

そんないでたちのおばちゃんでしたが、驚いたのはその仕事の速さと無駄の無さ。 「検針で~す」と口にしてから、メーターのフタを開け、メーターにかかっている土を払って数値を読み取り、フタを閉めるまでの一連の動きが、なんと約5秒程度。 次にどんな動作が必要か予測しながら動いている感じです。 そして、我が家のポストに検針票を入れるために歩き始めると同時に、専用の機械にデータを入力する手際の良さ。 コンピュータの設計では常識なのですが、これがいわゆる「並列化・パイプライン処理」の実例です。 そして、教会と、西隣の教育館のメーターについては請求先が同一なので二件分のデータを入力してから検針票を印刷することで、ポストに向かう回数を一回だけに減らしています。 これは「バッファリング処理」の実例ですね。

見ていて、一連の動きにまったく無駄が無いことに驚きました。 さながら、完成された職人芸プロの技を見ているような気がしました。水道のおばちゃん、恐るべし!です。 こういった地味な働きを担っている方々が、私たちの日常の暮らしを支えてくれているんだなぁと思うと、感謝の思いが湧いてきました。

・・と同時に、私の仕事にもこのようなプロフェッショナリズが必要だなぁと思わずにはいられませんでした。 もちろん、牧師の仕事には速さと効率性が第一に求められている、ということを言いたいのではありません。 言いたいのは、自らの働きについてどうしたらよいかと「考える」こと、また「熱心」に取り組むということ、です。最近、新装版になったスポルジョンの「説教学入門」を読んでいますが、その中で彼は「一般的に言って、牧師の働きの成果は、その熱心さにかかっていると言っても過言ではない」と述べています。

主の前に熱心であること。 水道のおばちゃんの姿を見ていて、そういうことを改めて示された朝でした。

 

コメント

  1. ミスターSSS より:

     水道メーターの検針と言えば、お笑い芸人「ハリセンボン」の顔色悪い方の方が、昔バイトでしていたそうですが、結構収入良いらしいですよ(笑)。1件いくら、の計算らしく、回れば回ったほど高収入なのだそうです。
     私の家はマンションなので、月に1回、ポストに検針票が入っているだけで、訪問ではないので、実際どんな作業をしているかは分かりません。
     しかし横浜のアパートにいたころ、真夏の暑い日、玄関から外に出たら、アパートの階段の踊り場で、中年女性がグッタリしてしゃがみ込んでいるのを見て、すごくビックリしたことがあります。話を聞いたら水道の検針員だとか。思わず「私の家で休みますか?」「お水持ってきましょうか?…」と言ったのですが、その女性は「この辺は公園が少ないので休む場所がないんですよ。どうかここに居させて下さい。スミマセン…」と、謙虚でした。
     それこそ、まさに管理人さんのおっしゃる「熱心な職人」なのではないかと思いました。
     
     私の家の近所の教会は、外から見ていても、熱心さが全く無く、牧師が要領よく立ち回っているのが分かります。管理人さんとは大違いです。