「出会い系サイト」というとネガティブなイメージしかなく、さまざまなメディアで事件が報道されるにつれ、さすがの現代の若者も警戒心を持つようになっているようですが、代わりに今度は SNS に標的が移動してきているようです。
非出会い系性犯罪急増…接続して人生暗転 [YOMIURI ONLINE]
SNS とはおおざっぱに言えば「つながり」を生み出し復活させるネット上のサービスで、 mixi や GREE やプロフなどが代表例ですが、出会い系サイトが専ら「男女の(性的な)出会い」を目的にしているのに対し、SNS はそうではないという違いがあります。
しかし、それはあくまでも運営側の論理であって、悪意を持った者にとってはむしろ、SNS の「安全そうに見える」という点が、自らの真意をカムフラージュするのに大いに役立つという皮肉が生まれているのです。
上の記事で取り上げられているような、「気軽な気持ち」で SNS に参加している学生は、私たちの周りにもあふれています。教会にもいます。そのような彼らが、何も知らないでこのような犯罪に遭うことを考えると、ぞっとせずにはいられません。ではどうすればよいのか。
SNS を利用する場合に持つと良い一つの明確なポリシーは、「面識のない人とは絶対にやりとりをしない」という原則です。 実際に会ったことのある人、あるいは少なくとも、信頼の置ける友人の紹介であること、それ以外の人とは、やりとりをしないのが無難です。 特に10代~20代の女性は、絶対にそうするべきです。
私は既婚男性で牧師という立場ではありますが、それでも上記のポリシーを守っています。無用なトラブルから身を守るためです。 すでにこのブログでも何度か書いていますが、一度個人情報が悪意ある者の手に渡ると、取り返しの付かないことになる。 それがネットというものです。
今の若い世代には、その自覚が余りにも薄いと言わざるを得ません。 中学生、ことによると小学生からケータイをいじっており、もはやその存在が「空気」のようになっていて、実は自分が最も危険な世界と常に紙一枚隔てて繋がっているという感覚が非常に希薄なのです。その結果、このような痛ましい事件が起こってしまう。
私は SNS のあり方を否定しているのではないし、それが害悪だとも思っていません。 あらゆるツールは、正しい使い方を覚えて使うべきだ、ということを言っているのです。常日頃 SNS を気軽に利用している若い世代には、今回の事件を他山の石として、十分に学んでもらいたいものです。
コメント
かどっち先生、ありがとうございます。私もうっかり紹介でもなく、面識のない女性からのお申し出でマイミク登録にOKを出したために、とんでもない詐欺に会うところでした。本当に気をつけなければなりません。東京小平市の市報にこれらの詐欺が多発しているという娘からの情報で、私も危ないところだったと知りました。芸能人のマネージャーだと名乗って悩みを聞いてほしいというようなメッセージが届き、連絡先の携帯アドレスにアクセスすると出会い系に登録させられ高額の請求が来るというシステムらしいです。手が震えました。分かりやすく論理的に教えていただいて納得し感謝したことでした。